家づくりを始めようと思った時、まずはじめに考えるのが「家の間取り」です。住宅チラシなどを発見すると、ついつい「どんな間取りかなー」とチェックしてしまうという方も多いでしょう。
理想の間取りを自分の手で作ってみたいという需要は多く、皆さん「無料で使える間取り作成ソフトやアプリ」を使っています。
インターネット技術が発達した昨今、もはやソフトやアプリケーションはパソコンにインストールすることなく、ネット接続した状態でブラウザ上でプログラムを動かす「クラウド型」が主流になっています。文章作成や会計ソフト、ホームページ作成などその種類も多彩です。
無料間取り作成ソフトにもその波は到来し、クラウド型のアプリケーションが登場しています。その意味で、アプリケーションとしての完成度も高く、WindowsでもMacでも、iOSやAndroidのスマホ、タブレットにも対応したクラウド型の間取り作成ソフト「マイホームクラウド」は、無料ソフトで間取り作成をしたいという方にとっては、最初の選択肢になるでしょう。
ただ、クラウド型のソフトが持つデメリットとして「提供している会社がサービスをやめてしまうとソフトはまったく使えなくなる」という大問題があります。Yahooがヤフーブログをやめてしまったら、もうそのシステムは使えず、他に移行するしかないということですね。
その観点から言えば、古いタイプである「インストール型のソフト」は、パソコンからアンインストールさえしなければ、製造元が提供をやめてしまっても、基本的にはずっと使い続けることが可能です。
「Windowsの古いパソコンしか持っていない」「インターネットはよくわからないので、クラウド型ソフトは使いづらい」という人にも、インストール型はおすすめです。
ではまず、「クラウド型」の間取り作成ソフトを見てみましょう。
一番おすすめ!WindowsでもMacでも利用できる「クラウド型」の間取り作成フリーソフト・アプリ2種類
もはや、ソフトウェアはパソコンにインストールして利用する時代ではなくなりました。
ホームページを閲覧するためのブラウザを利用して、その中で間取りの作成やシミュレーションができるフリーソフトをご紹介します。
基本的に最新のブラウザ(Google Chromeなど)が使えれば、WindowsでもMacでも問題ありませんし、アンドロイドやiOSでも利用できる場合もあります。
①マイホームクラウド/今一番新しい無料間取り作成アプリ。中身は業務用ソフトのWebCAD?
システムやインターフェースなども含めて、2019年12月現在で最も最新型の無料間取り作成アプリといえるのが、こちらの「マイホームクラウド」です。
その名の通り、インターネット上のスペース「クラウド」を活用して、ソフトのインストールなどなしにブラウザ上で間取り作成が出来る他、作成した間取りデータをクラウドに保存しておくことが可能です。パソコンだけでなく、スマホ(iOS、Android)にも対応というスグレモノ。
会員登録をしなくても間取り作成の作業は可能。「新規図面作成」のボタンを押すと画面が切り替わり、作業画面に移動。かなり洗練されたインターフェースで作業がしやすそうですが、そこにはWebCADの文字が。
WebCADとは、株式会社マリエッタが作成した業務用の間取り図作成ソフトです。
つまり「マイホームクラウド」とは、WebCADのシステムをOEM(という言い方が正しいのか分かりませんが)で借り受け、家を建てたい、自分で間取りを作りたい一般の方向けに「無料間取り作成ソフト」を提供しているということになるのだと推測されます。
間取り作成の操作自体はとても直感的で簡単。動作も早く、ストレスなく間取り作成が楽しめるでしょう。
「みんなのマイホームを見る」というページもあり、実際にマイホームクラウドを使って作られた間取りの作品を閲覧することができます。
今後はこういった「無料間取り作成+間取り見せあいSNS」のようなコミュニティサイト形式のサービスが増えてくるのかもしれませんね。
もっと簡単に間取りを作りたいあなたに
②住宅間取り設計/無料で利用できるパソコン・スマホ両対応のオンライン間取り作成サービス
Googleクローム上で動作する、オンラインの間取り作成サービスです。
パソコンとスマホの両方に対応しており、現在もアップデートが行われ、最新版を利用することが可能です。
ホームページに「おもしろい声」でソフトの概要を説明してくれる動画があるので、一度参考までに見ておくことをおすすめいたします。
間取り作成ソフトとしての目新しさはありませんが、ソフトをダウンロードしてインストールしなくとも、オンラインでブラウザから利用できるという点は大きなメリットですね。
持ち運びOK、暇つぶしに最高!スマホで使える無料の間取り作成アプリ1種類【iPhone対応】
今やスマホで何でもやってしまう時代なので、パソコンを持っていないという方も多いでしょう。そうなると、間取り作成もスマホで出来なければ不便です。
ただ、スマホの小さい画面で間取り作成の作業をするのは、なかなか大変なところもあることが事実。
暇つぶしには最適化もしれませんが、あまり熱中しすぎて眼精疲労にならないようお気をつけください。
①間取りTouch+/スマホの間取り作成ソフト大定番。残念なのはAndroid未対応。
スマホのタッチ操作を使って指一本で間取りが作成できるアプリ。
間取り作成としての機能は充実していて、スマホならではの直感的な操作で間取りが作れるというシンプルさが魅力です。
作った間取り図は画像として保存できるので、それをSNSでシェアしたり、家族に送って新築計画の相談をしたりと様々な使い方できるでしょう。
残念なのは、Android未対応で使えるのはiPhoneのみということでしょうか。
Androidにも対応した間取り作成アプリは他にもあります。しかし「無料」とうたってはいますが、結局は課金をしないと間取りの保存が出来なかったり、選べる要素の種類が少なかったりとユーザーの満足度が高い「スマホ用で無料の間取り作成アプリ」は、なかなかありません。
古いパソコン、ネット接続なしでも使える「インストール型」無料の間取り図作成用フリーソフト・アプリ6種類【Windows対応】
ここで紹介する間取り作成のフリーソフトは、基本的に無料で使用できます。
それぞれソフトが動作する環境やPCのスペック、操作感などに違いがありますので、いくつか試してみて、自分に合ったものをお使いになることをおすすめします。
まず最初はWindows対応の間取りフリーソフトです。
①せっけい倶楽部/Windows10に対応した使い勝手の良いシンプルなマイホームシミュレーター
住宅間取り作成フリーソフトの決定版として有名な「せっけい倶楽部」。 シンプルかつ高性能な内容ですが、フリーソフトです。
簡単な入力作業のみで理想の間取りが作れる点が最大の魅力。
多少古めかしい感じはしますが、その分、わかりやすいインターフェースで、楽しく、迷わず間取り作成が行えます。
入力した間取りデータを元にして、理想の一戸建て住宅をきれいな3DCGでシミュレーション。 希望の条件などに合わせたサンプル間取りデータのダウンロードなども可能になっています。
パズル感覚で間取りやインテリアを配置し、3Dパースで再現
敷地から始まり、壁、屋根、柱、部屋とパズルを組み立てるように、理想の間取りを構成する部品を組み上げていきます。
公式サイトには便利過ぎるオンラインマニュアルがついているので、そこで調べながら一つ一つクリアしていけば、誰でも理想の間取りを作れるようになるでしょう
親切なQ&Aもついているので、困った時はそちらを確認するようにしましょう。Q&Aで解決しなかった問題用に専用の問い合わせフォームもついているので、安心です。
「せっけい倶楽部」はフリーソフトながら、手厚いサポートがある点が人気となっています。
豊富な間取りサンプル集がやる気をかきたてる
この「せっけい倶楽部」を使った、一般のかたの理想の間取り設計投稿作品がたくさんアップされていますので、それを見るだけでもやる気が出てくるというもの。かなりレベルの高い間取りが集まっていて、実際に家を建てる際の参考にもなるかも知れません。
② eハウス版せっけい倶楽部/Windows10対応。マウス一つで間取りが作れるパズル感覚シミュレーター
こちらはeハウスという建築系サイトが独自で配布している「せっけい倶楽部」です。
鳥が空の上から見下ろすような視線=鳥瞰図で作った理想の間取りを確認したり、外観を360度ぐるりと周回して見たりすることができる機能があります。
理想の住まい、間取りを楽しみながら作れるフリーソフトになっています。
【操作性】マウスで部品を運ぶだけの簡単作業
間取りの作り方は、あらかじめ用意されている部屋の部品をマウスのドラッグ&ドロップで好みの位置に配置していくという簡単なもの。キーボードをほとんど使うことなく、直感の操作で理想の間取りを組み立てていくことが可能。
ボタン一つで「鳥瞰図」や「外観パース」をプレビュー
メインメニューの中にある「鳥瞰図」を選ぶことで、上空から斜めに部屋の中を見渡すプレビューが見られます。
作業途中でも鳥瞰図を見ることは可能なので、1つずつ確認・チェックをしながら、間取りを作成できます。
同じく、メインメニューから「外観パース」を選ぶと、3DCGでモデリングされた外観パース画像が表示されます。ぐるりと360度、見回すことが可能で、外壁やタイルの具合などをチェックできます。
外装・内装材が豊富にそろっている
外装部品としては代表的なものが屋根。和瓦、洋瓦、スレート瓦など用意されている素材は約180種類。家の顔を決めることになる外壁材は約1500種類そろっている。(素材が含まれているタイプ限定です)。 特に外装材については、国内の大手建材メーカーが扱っている商品をそのまま利用しているので、ハウスメーカーや工務店が実際に施工する仕様に近い形でイメージを確認することが可能となります。
内装材についても天井、壁、床など、様々な種類の部材が約2000種類。 お部屋のコーディネートも思い通りです。
③ イエスマイハウス2010/windows7まで対応。ユニークな風水診断機能がついた間取り作成ソフト
建築の専門知識や一戸建て住宅に関する専門知識がなくても、簡単に理想の間取りが作成できるプランニングソフト「イエスマイハウス2010」。 基本的には有料ソフトになりますが、一部の機能が制限されたフリーソフト版が利用できます。
残念ながら公式にはWindows7までしか対応していませんが、今は使わなくなった古いパソコンを「間取り作成用」として復活させるには良い機会かも知れません。
グリッドを目安に間取りや家具の配置を行う
平面図の方眼紙=グリッドを目安に、壁の位置や部屋の大きさなどを決めてリビング、キッチンを配置して理想の間取りを作ります。グリッドを使うことで性格な位置に部屋を配置できるので作業が簡単です。
部屋が出来上がったら、家具等を配置してシミュレーションを行います。わかりやすく色分けできるので、作業がし易くなります。出来上がった部屋は、鳥瞰図で確認可能。
照明の具合をチェックできるライティング機能
出来上がった部屋を3Dパース画面で観た際に、照明の具合でどのような加減になるのかをシミュレーションしてくれるライティング機能があります。間接照明など、ライティングにこだわる方にはうれしい機能です。
インターネットで風水診断もしてくれる
自分の理想の間取りプランが出来上がったら、それをネットで送信すると、その間取りをもとにした風水診断が返信されてくるというユニークなサービスがついています。
イエスマイハウス2010のダウンロード
イエスマイハウス2010フリーソフト版は、印刷機能やネットワーク機能など、一部の内容に販売版とは異なる制限があります。 印刷は出来ませんが、完成した間取りをディスプレイで確認できるので、「理想の間取りを作る」という実用的には問題ないレベルです。
④間取りPlanner Plus/格安で充実した機能が使える有料ダウンロード版がおすすめ
平面間取り図作成ソフトの老舗ということで、少々、古めかしい印象はありますが、シンプルに間取り図を作成するという点においては、問題ないでしょう。
こちらもフリー版と製品版が有り、機能性にはそれなりの差があるので、しっかり使いたいなら有料版がおすすめ。
有料モデルでも、ダウンロード版であれば1280円で購入できるので、最初から有料版にしてしまうのもありかもしれません。
⑤Excel DE 間取り図/仕事でエクセルを使い慣れている人におすすめのフリー間取りソフト
エクセルを利用して間取りを作成してしまおうというユニークな間取り作成ソフトが「Excel DE 間取り図」です。
専用マクロによってツールバーのコマンドボタンから簡単に間取り図が作成できるよう設計されています。 間取り図を作成する時によく使う画像を登録しておくなどのカスタマイズも可能。 作成した間取りはJpeg画像として保存、印刷ができます。
仕事で普段エクセルを使っている「エクセルマスター」の方であれば、使用方法はなれていると思いますので、使い勝手の良いソフトになるかも知れません。 しかし、他の専用フリーソフトのように3Dプレビューや鳥瞰図の作成は出来ないのがマイナスポイントです。
⑥WORDを使った間取り作成ソフト「間取くん」
こちらはマイクロソフトWordを利用した簡単な間取り作成ソフト「間取くん」です。
マイクロソフトWordの画面を利用して、部材を重ねていくだけのカンタン作業で間取りを作成することができます。
Wordの図形描画や文字機能とも連携させることが可能ですので、仕事などでWordを使いこなしている方であれば、簡単に扱えるでしょう。
間取り作成フリーソフト・CADのおすすめ<Mac用>
Macでも無料で利用できるフリーソフトはあまり数が多くありません。
その中でもSweet Home3Dは、3D画面で間取りの作成や家具の配置ができるなど、性能的には「間取り作成用CAD」いっても差し支えないクオリティの高さを誇っています。
⑦SweetHome3D/高機能なMac用間取り作成ソフト
SweetHome3Dは、WindowsとMacの両方に対応していて、パソコンにソフトをダウンロードしてインストールすることが可能ですが、ブラウザを使ってオンライン上でソフトを動かすこともできます。
基本は2Dで間取り作成、3Dでプレビュー
基本的な間取り作成の作業は、様々な要素を選んで2Dの図面上に配置し、それを3Dプレビューで確認しながら、進めていくことになります。 家具などの種類が多く、グラフィックもキレイなので、間取り作成だけではなく、インテリアデザインやコーディネートのプラン作成にも利用できます。
ただ、高機能であるがゆえに使い方も難しくなりますので、ホームページに用意されている動画チュートリアル(英語)などを見ながら、勉強しつつ、間取りをつくるという感覚になると思います。
まとめ:無料間取り作成ソフトをガンガン利用して、簡単&低コストで家づくりを進めよう!
これで準備は整いました。あとは実際にソフトを使って間取りを作ってみるだけですね。あとはあなたのセンスと努力次第です。
フリーソフトで完成度の高い間取りを作るのは、結構難しいかも知れませんが、がんばってやりとげてください!
自分で作った間取りとプロが作った間取り、その2つを比べたいという時にはこちらのサービスをご利用ください。
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