昭和の時代は当たり前だった「土間」はいつしか見られなくなりましたが、屋内にある「屋外スペース」とも言える土間は、マイホームにあると便利な間取りオプションであることは言うまでもありません。
家の外と中をつなげる中間地点として、家の中で外作業をしたり、逆に建物の中に外を作り出すことができる貴重な空間です。
この記事では、30坪ほどの一般的な注文住宅の中に土間を上手く取り入れ活用している間取り事例を4パターンご紹介しています。
土間のある家の間取り30坪①外遊びやアウトドア、部活キッズに最適なアクティブ土間を採用
こちらは「アクティブ土間のある家」を提案しているダイワハウスの間取り。
「アクティブ土間」とは、スポーツやアウトドアなどをアクティブに楽しんでいる向けの間取りの工夫だそうです。
3LDKの2階建てで、延床面積が112.23㎡(約33.94坪)です。
こちらの土間のある間取りで特徴的なのは、玄関とつながった「アクティブ土間」があることです。
通常の入り口は玄関、そしてもう一つ隣り合って入り口があり、アクティブ土間につながっています。
アクティブ土間には、様々なグッズを収納する「ロッカーベンチ」や大きめのシンクを備えた洗い場、室内干しスペース、外水道などがあり、屋外と室内をつなげる役割を果たしています。
部活を終えて帰ってきた泥だらけの息子が、アクティブ土間で汚れを落としてから、お風呂に直行したり、アウトドア用具の準備・後始末・収納などでも便利に活用できるでしょう。
また、犬などペットを買っている人も重宝するかもしれません。
通常の玄関はLDKに直結。
家の左側は吹き抜けが明るいLDKと対面キッチン、アクティブ土間のある右側は洗面室とバスルームがまとまっています。
2階は、キッズスクエアと名付けられた広めのホールを中心に子ども部屋と主寝室、ウォークインクローゼットが並ぶシンプルな構成。
アクティブ土間をフル活用したい子育て世代には、とても暮らしやすい間取りとなっています。
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土間のある家の間取り30坪②土間をフル活用するための吹き抜け&開放的な土間
こちらは玄関と土間が通路でつながった土間のある家の間取りです。
建物面積が約105.57m²(31.93坪)。
土間への入り口は玄関の他に、ガレージ側にもあります。
土間には、LDKの様々な箇所から入ることができるので、セカンドリビングとしても利用できますし、ガレージに直結した収納庫としても重宝されます。
土間の上部は吹き抜けになっているので、狭苦しく感じることはありません。
キッチンは対面式ですがL字型で開放的。土間も含めて仕切りを少なくすることで、LDKがワンフロアとして広々と利用できます。
2階は洋室が3つと書斎。
シンプルな間取りにすることで、それぞれの部屋を大きくとっています。
土間のある家の間取り30坪③女性目線で土間を活用する家事動線ばっちりハウス
【参照】福工房/(カタログ取り寄せはこちらから)
こちらは女性設計士が手がけた土間のある間取り。
家事動線や水回りの配置、収納場所など各所に女性ならではの実用的なアイデアが満載です。
こちらの間取りは、土間と玄関が一つになったタイプ。言うなれば「とっても広い玄関」となるでしょう。
広い土間スペースに土間収納をつけて、整理整頓。和室、LDKの両方に直接アクセス可能です。
LDKの横には広いウッドデッキ。
廊下を活用することで、LDK、和室、土間、水回りと回遊性を向上させていることで、生活動線が非常にスムーズです。
キッチンの前に子どもの学習の場、遊び場となるデスク付きの畳コーナーを設置することで、家事をしているお母さんの目の届くところへ、自然と子どもたちが集まるようになっています。
キッチン横のドアからランドリールーム、洗濯物干しスペースへと直結しているので、家事動線も言うことなし。
2階はウォークインクローゼット付きの主寝室と子ども部屋が2つ。
面白いのが小上がりの図書コーナーがついているところ。
本来デッドスペースとなるところに小さな収納庫がたくさんついている他、小屋根裏もあり、収納力は抜群です。
土間のある家の間取り30坪④2つの土間とテラスをつないで活用する冬暖かい家
新潟県長岡市にあるハウスメーカーが「北国の冬の暮らし」を考えて作った土間のある家の間取りです。
特徴的なのが玄関から、土間、テラスと一直線につながる空間。
玄関を入るとまずは細長い「土間玄関」があり、さらに「内玄関」があります。
例えば寒い雪の中から帰ってきたら、まずは土間玄関でコートを脱いで、雪を落とし、ブーツを脱いで干しておく。そして内玄関から上がるという「ワンクション」を入れるために土間スペースが活用できそうです。
キッチンは壁付けタイプで一つの部屋として独立しています。そのとなりがダイニング。リビングは土間に隣接した畳スペースということになるでしょうか。
脱衣室と浴室は土間玄関とつながったテラスに直結していて、洗濯物を洗って、テラスで干す。干し終わった洗濯物は、タタミスペースに取り込んで、そこで畳む。といったスムーズな家事動線が出来上がっています。
2階は長い廊下を活かしたホールと小屋根裏収納、2つに分けられる子ども部屋と主寝室です。
主寝室のウォークインクローゼットは出入り口を2つ作って回遊性能をアップ。
部屋がコンパクトにまとまっているので、建物全体の暖房効率も良さそうです。
以上、土間のある間取りプランをご紹介しました!
まとめ/玄関収納をさらにパワーアップさせた「土間」を間取りに取り入れよう
玄関スペースを広く取り、壁などで仕切ってつくる玄関収納は、子育て世代を中心に人気の間取りプランです。
土間は、その玄関収納をさらにパワーアップさせて、「ただ収納する」だけではなく、外で行うような作業をしたり、家の中の「半アウトドアリビング」として活用したりと、様々な可能性を感じさせて食れます。
特に「家の中と外をつなぐ中間点」として、アウトドアが好きだったり、部活キッズがたくさんいたり、散歩が必要なペットを飼っているといった皆さんなら、非常に重宝する間取りプランだと思います。
土間は、こちらから要望しないとハウスメーカーもなかなかプランとしては提案してこないでしょうから、積極的に「土間ってどうですか?」と逆提案していきましょう。
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