趣味嗜好が宇宙的に細分化した現代においては、「古き良き時代」への回帰もまた選択肢の一つです。
生活スタイルや食事と同様、注文住宅も機能性と価格のバランスを追い求めて西洋化していきましたが、ここに来て「和風」もしくは「和モダン」スタイルの家の需要も高まっています。
今回は、人気キーワードである「和・和モダンスタイル」+「平屋」の家に関する間取り事例を探してみたいと思います。
和風の平屋間取り①土間を取り入れて開放感をアップさせた和モダン平屋
【参照】WABIKA/廣神建設(suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積148.64m2(44.9坪)。
ご夫婦でお住まいの和風の平屋間取り事例です。
こちらは昔ながらのジャパニーズ生活スタイルである「土間」を問入れた和モダンスタイルの平屋です。
まず特徴的なのは、玄関に隣接した大開口の土間スペース。
土間とゆるやかーに区切られたリビングがすぐ隣にあり、和室、対面式のキッチンとつながります。
扉を開放すれば、和室、土間も含めて、かなりの大空間が広がることになります。
土間の続きには洗濯物干しスペースとしても使えるテラスもあり、家事動線、生活動線を含めた「暮らしやすさ」を強く感じます。
和のテイストをしっかりと出しつつ、シューズクロークや大きめのウォークインクローゼットなど「あるべきもの」はしっかりと取り入れた、まさに和モダンのお手本ともいうべき平屋です。
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和風の平屋間取り②子育て終了後も考えた木のぬくもりたっぷりの和モダン平屋
【参照】井戸川建築(suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積106.41m2(32.1坪)。
ご夫婦とお子様二人で暮らす和風の平屋です。
子育て世代の注文住宅というとやはりスペースの広い2階建て以上が多くなりますが、こちらはお子様独立後には二階が必要なくなることを考慮して、平屋を選択されたということです。
全体的に木の質感を重視し、家具や調度品も統一。瓦屋根、畳、丸窓など「和」をイメージさせる設備をたくさん取り込み、雰囲気のある和モダンに仕上がっています。
子育て中ということもあり、シューズクロークは大きめに。
玄関ホールから中に入ると、リビングが畳敷き。フロアやドアなど、同じ色調の木材で統一されたダイニングキッチンとの相性も抜群です。
LDKを中心に、子ども部屋、主寝室、洗面コーナーへと移動できる生活動線の良さは、平屋ならではです。
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和風の平屋間取り③無垢材にこだわった暮らしやすい和モダン平屋
【参照】自然派住宅(suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積95.23m2(28.8坪)。
ご夫婦+子どもお二人でお住まいの無垢材を活用した和の平屋です。
暮らしやすい平屋一択で家づくりを進めていた施主様がたどりついたのが自然派住宅。
無垢材を豊富に使った平屋というプランが出来上がりました。
「暮らしやすさ」にポイントを絞り、コンパクトな間取りを選択。
キッチンや浴室などをうまくまとめることでコストダウンにも貢献しています。
1本の廊下ですべての居室にアクセスできるため、生活動線の短縮にもつながり、それは生活のしやすさに直結します。
和風の平屋間取り④勾配天井を活用した生活動線すっきりの和モダン平屋
【参照】桧家住宅/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積110.96m2(33.5坪)。
ご夫婦+子ども2人でお住まいの和の平屋です。
基本的に面積が少ない平屋ですので、各部屋が狭くなるというのは心配の種。
ただし、様々な工夫をすることで開放感のある空間を作り出し、体感的に「広く感じさせる」ことは可能です。
こちらの平屋は、和モダンスタイル。
勾配天井を使うことで空間に広がりをつくり、さらに南側の間口を大きく開放することで明るさをアップし、全体の開放感を高める工夫をしています。
キッチンの後ろにはパントリーを設置して作業効率をアップ。さらに洗面室を隣接させて、家事動線も短くしてあります。
LDK内にはスタディコーナー、和室、書斎+主寝室へとつながっており、それぞれ出入り口を2つ設けているので回遊性が非常に高く、動きやすい間取りとなっています。
子ども部屋や将来2部屋に区切れるような設定。ライフスタイルに変化があっても柔軟に対応できる工夫がされています。
平屋で少なくなりがちな収納は、勾配天井を活用した小屋根収納でカバーしていますね。
以上、和風の平屋間取り事例4パターンのご紹介でした!
まとめ/和のテイストを取り入れることで暮らしやすさをプラス
「畳の部屋なんていらない」という方も多いと思いますが、畳の良さを活かすという考え方もあります。
和テイストを注文住宅のプランに取り入れることで、暮らしやすさはもちろん、「暮らしの豊かさ」という点でもメリットは大きいように感じました。
例えば土間を使ったプラン。
土間の使い勝手はもちろん、狭くなりがちな平屋に開放感をプラスできるなど、昔ながらの和風住宅に必須だった設備が、現代の生活習慣にもしっかりマッチするという良い事例だと思います。
ぜひ皆さんも「和の暮らし方」をプランに取り入れて、間取りづくりを楽しんでみて下さい。
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