注文住宅を建てる場合、ご家族それぞれの要望をしっかりと出し合いながら、「家族みんなが満足できる家」を目指すべきです。
奥様の場合、要望として多いのは当然「家事が楽にできる間取り」です。
家事をスムーズに行うためには、「家事動線」をしっかり整えつつ、家族構成や生活パターンなどにあった間取りプランを作り上げる必要があります。
今回ご紹介するのは、それぞれのご家族の事情にマッチした「家事動線」がしっかり考え抜かれた「40坪」程度の間取りです。
2階建て、3階建て、平屋の各パターンをご用意しましたので、ぜひ間取りづくりの参考にしてください。
家事動線を考えた間取り【40坪】①吹き抜けで開放的に。室内干し場もある2階建て
【参照】自然派住宅(Suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積135.00m2(40.8坪)の2階建て。
夫婦+子ども3人でお住まいのお家です。
エントランスには玄関収納を設け、広めのホールには主寝室となるウォークイン・クローゼット付きの洋室とトイレ、クローゼットがあります。
ドアを開けると、LDKと隣接する和室。キッチンはリビングとウッドデッキ、その奥に広がる庭が見渡せる位置にある対面式。奥に便利なキッチン収納となるパントリーがあります。
キッチンから直接洗面所にアクセスできるドアがあり、家事動線が短くまとめられています。そのため、キッチンで料理をしながら、お風呂や洗濯の用意をするといった、「複数家事の流れ作業」が可能になっています。
2階には、メインの洗濯物干し場となるバルコニーとは別に、多目的に使え、室内干し場としても利用できるファミリーホールが設置してあります。
2階建ての場合、どうしても階段を上ってから洗濯物を干さなければなりませんが、その導線を短く、コンパクトにすることで負担をできるだけ少なくする工夫がされています。
おすすめ人気記事
家事動線を考えた間取り【40坪】②回遊性の高いキッチン周りが特徴的な2階建て
【参照】自然派住宅(Suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積135.81m2(41.0坪)の2階建て。
夫婦+子ども2人でお住まいのお家です。
を入ると、靴やベビーカー、自転車を置いておける玄関収納があり、その先のドアは直接キッチンにつながっています。
買い物した品物を玄関から直接キッチンに移動できるので非常に便利。
将来、ご夫婦だけの暮らしになったときのことも考え、ドアの多くはスライド式が採用されています。
LDKは長方形で、カウンターがついた対面キッチンの横にはパントリー。さらにドアを開けると洗面脱衣室へとつながるようになっています。
リビング、キッチン、脱衣室が廊下を使って回遊できるようになっているので、スムーズな移動と家事時間の短縮に貢献してくれることでしょう。
奥様にとってうれしいのは、洗面脱衣室の隣りにあるランドリールーム。
洗濯機はこちらのランドリールームに置くことで、洗面室を広く使えますし、こちらの部屋には洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたりといった軽作業をするためのテーブルも設置してあります。
家事動線を考えた間取り【40坪】③随所に楽カジの工夫を備えたサンルーム付きの2階建て
【参照】アイフルホーム(Suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積134.25m2(40.6坪)の2階建て。
夫婦+子ども2人でお住まいのお家です。
玄関スペースは広めにとり、大きい土間収納で靴やお子様の外遊びグッズを収納します。
吹き抜けで開放的なリビングと少し奥まった位置にあるダイニングというL字型のLDKが特徴的。ダイニングをキッチンに横付けすることで、配膳や片付けといった食事にまつわる家事がしやすい家事動線になっています。
また、奥様のこだわりで、対面キッチンには仕切り窓がついています。
リビングでくつろぐ、キッチンで料理する、ダイニングで食べるという3つの場所を目的別にしっかりとスペース分けしてあるということですね。
キッチンからはパントリーそして、廊下を通って、脱衣室・浴室へ短距離でアクセスすることができます。こういった部分も家事動線を考慮した回遊性を高くする工夫といえるでしょう。
2階には子ども部屋の他に、洗濯物干しスペースとしてのサンルームを完備。
こちらのお家は鹿児島県にあり、火山活動による降灰が日常的に起こっているための設備だそうです。
しかし、サンルームがあることで、天気に関係なく洗濯物を干すことができるという点は、重要な家事楽ポイントといえるでしょう。
仕切りやドア、外空間とのつながりによって広くて開放的なリビングのある間取りを実現した事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
家事動線を考えた間取り【40坪】④都心ならではのビルドインガレージ付き3階建て
【参照】木下工務店(Suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積136.99m2(41.4坪)の3階建て。
夫婦+子ども1人+犬1匹でお住まいです。
玄関から中に入ると、子育て世代の家ではもはや定番とも言えるシューズクロークがあります。さらにこちらのお宅は愛犬用の足洗い場も設置。ホールも含めてかなりゆったりとした玄関になっています。
2階は家事動線を考え抜いたLDKメインの生活空間。
決して広くはないスペースを有効活用するため、オープンキッチンに横付けしてダイニングテーブルを設置。料を作り、配膳して、食事をした後、片付けるという一連の動作がスムーズに行えるよう工夫されています。
洗濯機のある洗面室からバルコニーに出られる様になっていて、洗う・干すの負担を軽くする工夫がされています。
また洗面室には室内干し用の設備も設置してあるので、一時干し場や雨の日用の干し場としても有効活用できます。
3階には主寝室と子ども部屋。ウォークインクローゼットではなく、より収納力のある通常のクローゼットを複数配置してあります。
広めのルーフバルコニーは水栓設備を設置してあるので、お子様のプール遊びなどでも活用できます。
家事動線を考えた間取り【40坪】⑤回遊性を高め、スキップフロアを有効活用した平屋
【参照】エーセンス建築設計(Suumo)/(カタログ取り寄せはこちらから)
延床面積127.52m2(38.5坪)の平屋。
夫婦+子ども3人で暮らしています。
広々としたウッドデッキを中心としたコの字型の平屋。
玄関には定番のシューズクローゼット。ホールにもウォークインクローゼットが設置してあり、平屋で少なくなりがちな収納力を補っています。
ホールを右に行くと、子ども部屋が3部屋。
真っ直ぐ進むとウッドデッキへとつながるダイニングキッチンです。
キッチンはL字型で、パントリーが隣接。パントリーにもドアがあり、玄関ホールへと通じています。
リビングは少し奥まった位置にあり、ダイニングキッチンとはゾーンを分け、畳敷きのローストタイルになっています。
特徴的なのは、キッチンの正面に見えるスキップフロア。
階段を上がると、子どもたちのスタディコーナー、さらに上には小屋根裏収納があります。
スタディコーナーの下にも収納スペースが有り、平屋の「縦のスペース」を有効活用することで収納力を増やす工夫がされています。
洗面室は建物の一番奥にありますが、ダイニングキッチンを中心に家全体を回遊できる間取りのため、家事動線は短く抑えられています。
以上、家事動線を考えた40坪の間取りをご紹介しました!
まとめ/家事を楽にする間取りは「家事動線の長さと回遊性のある間取り」がポイント
40坪というと、注文住宅の平均(32〜35坪程度)より少し広いくらいの面積です。
夫婦+子ども2〜3人の子育て世代にとっては、一番暮らしやすい広さと言えるかもしれません。
その分、奥様の家事負担は増大する生活環境でもあり、やはり「間取りを工夫することで家事を楽にする、スムーズにする」ことは重要です。
その際のポイントは、「自分のスタイルにあった家事動線を作り、できるだけ移動距離を短くする」ことと「間取りの回遊性を高めること」です。
間取りを作る際のキッチンの位置やドアの数、廊下の作り方などが非常に重要になってきますので、今回紹介した間取りを参考に、あなたオリジナルの「楽カジ間取り」を作ってみてください。
おすすめ人気記事