新築一戸建て住宅を建ててくれるパートナーとなると、まず最初に思い浮かぶのがハウスメーカーでしょう。
ハウスメーカーと一言に言っても様々なタイプがありますが、大きく分けると代表的なのは2つのタイプです。一つは、様々なニーズに応える企画住宅プランを持ち、積極的に工業化を推進して、大量の住宅を販売する大手ハウスメーカー。もう一つは、地元の工務店などから始まり、会社を大きくしながらオリジナルの企画住宅販売を始めた中小の住宅メーカー・工務店などです。
各ハウスメーカーは、実際に施工した家の間取りや企画プランの代表的な間取りを公開しています。それをじっくりと比較検討することで、「ハウスメーカーの建てる家の特徴や得意な工法、間取りプランのパターン」などを知ることができます。
ご家族が幸せに暮らすための理想のマイホームを建ててくれる会社を選ぶ訳ですから、それは悩みますよ。当然です。
この記事が、家づくりのパートナー選びの手助けに少しでもなれば、幸いです。
【工法別】大手ハウスメーカー8社がつくるおすすめの家と間取り
一年間の販売戸数が多い住宅メーカーの中から、代表的な会社を8社選びました。とりあえず、「この中から選んでおけば間違いはない」という一つの基準となる大手ハウスメーカーです。
各ハウスメーカーは、それぞれの特徴を出すために、様々なコンセプトによって企画された住宅プランを販売しています。
耐震性能やエコを重視した工法など、家を建てる人が快適に安心して暮らせるような住宅を建てるための工夫を絶えず行っています。
工法は、そのハウスメーカーの要となる部分でもあり、ハウスメーカー選びの重要な項目の一つであることは間違いありません。そこに、自分たちの望むものがあるかどうかが、重要になります。
①ヘーベルハウスの旭化成ホームズ(鉄骨工法)の特徴・工法・間取り
<参照>ヘーベルハウスホームページ
テレビコマーシャルでもおなじみのヘーベルハウスブランドを手がける旭化成ホームズ。年収が比較的高く、土地やスペースの制約がある都市部での人気が高く三階建て住宅や二世帯住宅などのニーズに応える住宅を多く手がけています。
坪単価は75万円〜85万円程度と高めの設定ですが、その分、ブランド力と信頼度も高いです。近い将来に大きな地震災害も予想されている都心部でのシェアが高いだけに、耐震性や制震性に対する技術開発などにも積極的です。
ヘーベルハウスの間取り事例:コンパクトながら庭やバルコニーもしっかり使えるファミリー向け4LDK
こちらがヘーベルハウスの間取りプラン事例です。夫婦と子ども二人の一般的な家庭を想定した、延べ床面積約35坪の標準的な2階建てプランと言えるでしょう。子どもが遊べるような庭と駐車場も一台分ついています。
玄関には、人気のシューズクローク。増え続ける家族の靴はもちろん、ベビーカーや庭いじりの道具、ゴルフバッグ、三輪車など遊び道具も収納して置けます。
和室は玄関ホールからも、リビングからも出入りが出来るようになっていて便利。
リビング・ダイニングから庭やウッドデッキに出られますので、晴れた日にはウッドデッキでバーベキュー、夏はプールも最高ですね。バーベキューの際は、キッチンが近いのも助かります。
リビング階段を上がると、やはり特徴的なのは、荷物がまとめてしまっておける大型のファミリークローゼット。収納スペースの確保は、暮らしやすさを向上させる上で非常に重要です。
大人用の寝室、子ども部屋2つは、すべてベランダ付き。
特に主寝室には、広めのプライベートバルコニーがついていますので、子どもが寝たら、夜空を見上げながら外で一杯、なんていう大人の時間も楽しめそうです。
②トップシェアを誇る老舗 積水ハウス(鉄骨工法)の特徴・工法・間取り
<参照>積水ハウスのホームページ
年間販売戸数などで業界トップクラスを誇るメジャーハウスメーカーです。メインは軽量鉄骨住宅ですが、様々なニーズに応えるプランが多く、近年は木造系住宅プランも人気商品になっています。坪単価は70万〜。
1・2階建ての場合は、「ユニバーサルフレーム・システム工法」というものを用いています。これは高い耐震性、台風などから守る耐風性を基本に、1棟ごと施主の理想の空間づくりを可能にする高い自由度を確保した鉄骨工法系の住宅プランになります。
最近、人気が出て生きてる木造住宅は、「シャーウッド」シリーズ。木のぬくもりを大切にしたやさしい住み心地が大きな特徴です。
③短納期で家を建てるセキスイハイム(鉄骨・木造)の特徴・工法・間取り
<参照>セキスイハイムのホームページ
一戸建て住宅を部屋ごとのパーツに分け、そのほとんどを工場で作って現場で組み立てるというユニット工法を開発したプレハブ住宅のパイオニアです。
その独特な工法のため、設計の自由度などは制限される場面もありますが、納期の早さでは群を抜きます。坪単価は65万円〜。
現在、僕が住んでいる家もセキスイハイム施工の木造住宅シリーズのものです。
セキスイハイムの大きな特徴の一つがアフターケアが充実していること。
グループ内にアフターサービスや修繕、リフォームを担当しているセキスイファミエスという部門があり、施工・引き渡し後のサポートを一貫して行っています。
無料の定期診断を60年の長期に渡って行うシステムがあるなど、アフターケア制度の充実ぶりは一歩先をいっている印象です。
セキスイハイムの間取り事例:家族三人で暮らす自然素材を使った木造プランの50坪・4LDK+書斎+ロフト
まだ小さいお子さんがいるので、自然素材にこだわった木のあたたかみのある家をということで、セキスイハイムの木造系プラン「グランツーユー」で建てた2階建ての新築一戸建て間取りプランです。
延床面積50坪と広めなので、かなりゆったりとした間取りで部屋数も多いです。
縦長で開放感のあるLDKと隣接する和室。
二階に上がると、主寝室、将来間仕切りができるようになっている広めの子ども部屋。
そして特徴的なのは、書斎スペースだけではなく、プライベートシアタールームまであるということ。
その分、収納スペースは削られてしまいますが(ロフトで収納力をカバーしている?)、夢と希望と趣味をばっちり叶えられているまさに理想の家ではないでしょうか。
④木質パネル工法の雄 ミサワホームの特徴・工法・間取り
<参照>ミサワホームのホームページ
機密性や断熱性に優れた木質パネルを使ったプレハブ工法を得意とするハウスメーカー。
坪単価は70万円〜。26年連続でグッドデザイン賞を受賞するなど、そのデザイン性に惹かれてミサワホームを選ぶという人も多いようです。
二世帯住宅などの企画プランも充実していて、CMでも話題になった「蔵のある家」は、中二階に当たる部分に大規模収納を作るといったユニークなプランで注目されました。
ミサワホームの間取り事例:スキップフロアを有効活用した38坪の三階建て
ミサワホームは、3階建ても得意。都市部など土地が狭かったり、狭小地でも縦に住居を伸ばすことで快適な住空間を作り出すことが可能です。
その「縦方向に空間を活用する間取りのアイデア」がスキップフロアという間取りプラン。フロアの高さを半階分ずらして中階層の部屋を作ることで、壁や廊下を設置せずに住むため、建築面積が限られている場合は有効な方法です。
ただ、むやみにスキップフロアを導入すると、非常に暮らしにくい家になってしまうことがありますので、事例が豊富で経験のあるハウスメーカーにプランを依頼するなで、慎重に進めた方が良いかも知れません。
⑤外張り断熱工法のダイワハウス(鉄骨工法)の特徴・工法・間取り
<参照>ダイワハウスのホームページ
外張り断熱工法を特徴としたシリーズが人気。軽量鉄骨住宅がメインですが、ラインナップの中には木造系プランも多数あります。坪単価は70万円〜。
比較的安価なプランから、高級なプランまでラインナップが幅広く、選択肢は多いです。最近は「天井が高い、広がりを感じる家」をCMなどでもアピールしています。
大和ハウスの間取り事例:スキップフロアを有効活用した38坪の三階建て
空間を広く使った開放感のある間取りです。1階はほぼワンフロアで自由に回遊が可能で、生活動線は申し分なし。水回りもまとまっており、家事動線も非常に良いです。広い庭と大きなウッドデッキが、さらに開放感を高めます。
2階は子ども部屋になる洋室が2つと書斎、クローゼットルームのある広い主寝室。大きなバルコニーには全面に屋根がかかっていますので、使い勝手も抜群でしょう。
⑥木造在来工法の住友林業の特徴・工法・間取り
<参照>住友林業のホームページ
林業という名前の通り、国内最大の自社保有林を持ち、木材に対するこだわりは強いです。木造在来工法の施工実績はトップクラス。在来工法の強みを発揮した柔軟性のある自由設計プランが人気。坪単価60万円〜。
基本となる木造在来工法の他にも、住友林業が日本で初めて実現した「木質梁勝ちラーメン構造」という技術を利用したビッグフレーム構法を使ったこだわりの「木の家」を売り出しています。
住友林業の間取り事例:大きなテラスが特徴的なコンパクトな平屋住宅の間取り
LDKを中心として、子ども部屋や水回りが周囲を囲むスタイル。LDKに家族が集まり、そこを起点として、家族のつながりを重視した暮らしをしたいというご家族にはぴったりかと思います。
水回りをキッチンの近くに集中させて、家事動線をスムーズに。洗面脱衣所など、出入りが激しい場所には、二箇所ドアをつけておくと、生活動線もよくなります。
⑦住宅設備が充実したパナホーム(鉄骨工法)の特徴・工法・間取り
<参照>パナホームのホームページ
ご存知、家電メーカーのパナソニック系列にあるハウスメーカーです。
こちらも工場で部材を作り、現場で組み立てるプレハブ工法を採用しています。
最近は、環境に対する取り組みが強く、太陽光発電システムや家電などの住宅設備を組み合わせたエコ住宅が主力商品になっています。
そういったエコ住宅プランの代名詞となっているのが「エルソラーナ」シリーズです。
家自体の性能と優れた住宅設備機器との連携による省エネ性能を持った住宅が評価されました。
坪単価も一般のパナホーム製住宅より割安になるため、根強い人気となっています。坪単価は70万円〜。
パナホームの間取り事例:二世帯住宅にも対応可能な独立和室のある2階建て
和室を作る場合、たいていリビングと並べて配置することが多いのですが、この間取りプランはあえて間取りを独立した部屋として作り、例えばに世帯住宅にも対応(和室に父母世代が居室)できるというプランになっています。
⑧安心のトヨタブランド トヨタホーム(鉄骨工法)の特徴・工法・間取り
<参照>トヨタホームのホームページ
こちらは日本最大の企業でもあるトヨタ自動車系列の住宅会社です。
そのお膝元である愛知県での受注が多いという特徴もありますが、「トヨタブランド」を掲げる鉄骨住宅の信頼度と安定感は抜群です。
セキスイハイム同様、60年間という長期保証をうたっていて、それがさらなる安心感につながているものと思われます。
またトヨタホームの家を購入する人専用の住宅ローンもあり、場合によっては手数料の割引やローン金利の引き下げなどの可能性もあります。
トヨタホームの間取り事例:自動車メーカーならではのガレージが特徴的な住宅間取りプラン
さすが、日本最大の自動車メーカーらしく、車を中心としたライフスタイルを実現してくれる「ガレージのある家」の間取りです。アプローチ、玄関、駐車場とひとつながりのスペースになっていて、電気自動車の充電器を置くスペースもあります。雨の日でも、濡れずにすぐ家の中へ。
一階が寝室、二階がリビングになっていて、大きなバルコニーがせり出しているのが特徴。大家族で暮らすのは難しいかもしれませんが、夫婦のみ、子ども一人であれば十分暮らしていける広さ。こんな家が海の見える高台にでも立っていたら、それこそ最高のロケーションでしょうねえ。
まとめ:家づくりは順序よく①土地探し②情報収集③ハウスメーカー比較の順で進めよう。
家づくりには「成功させるためには、この順番ですすめるべき!」という間違いのない手順があります。
具体的にはこちらの5ステップ。
これで進めればとりあえず間違いなし。
このブログを読んでいただいているあなたの「家づくり情報収集」はかなり進んでいるはずです!
次のステップとして、ハウスメーカーの研究をスタートするのも良いですね。
こちら「人気ハウスメーカーおすすめ12社の特長を徹底比較【注文住宅】」の記事で今人気のおすすめハウスメーカー12社の特長を徹底比較していますので、ぜひチェックしてください!