一戸建てといえば、「広くて大きな庭付きの家」というイメージがありますが、当然ながら、狭い土地、密集地に建つ「狭小住宅」も存在します。
家というものは「広ければ良い」訳ではなく、「狭いから暮らしづらい」という訳でもありません。すべては「そこに住む人が家に何を求めていて、どんな暮らしをしたいか」で変わります。
この記事では、10坪程度の狭小住宅=スモールハウスの間取り事例をご紹介しながら、そのポイントを解説していきたいと思います。
狭小住宅の間取り10坪のスモールハウス①カフェのようなかわいいお家
カフェのようなかわいいお家がコンセプトの平屋住宅。
建物の面積が37.4㎡=約11坪となります。
エントランスを入ると10帖のLDK。引き戸の納戸があり、トイレ、洗面所、寝室に続く扉が3つ並んでいます。
寝室にはクローゼット、寝室の奥にはウッドデッキ。張り出した屋根の部分に物干しをつければ、ここで洗濯物が干せます。
全体的にコンパクトにまとまったマンションの1室のような間取り。
夫婦二人暮らしであれば、問題なく暮らせます。
ただ、平屋ですので、都市部の住宅街などでは、周囲の2階建て、3階建て住宅の影になって日当たりが悪くなるかもしれません。
できるだけ開けた土地や高台にある傾斜地などの方が都合がよいかもしれません。
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37.43㎡(11.32坪)の3階建て狭小住宅。
スモールハウスは面積が狭い分縦に伸びていくことになりますので、3階建てが非常に多くなります。
こちらは3階建て+ロフト+ルーフバルコニーがついた3LDKの間取り。
1階には小さめながら玄関収納があり、洗面・お風呂の水回り+5.46帖の寝室。2階へ続く階段には、エントランスからすぐにアクセスできる動線の短さは、スモールハウスの売りの1つでしょう。
2階はLDK。壁付きキッチンにすることでダイニングのスペースを広めに確保しています。リビングにはPCカウンターが設置されていて、パソコンをしたり、お子様が勉強をしたり、簡易的書斎スペースとしても活用できます。
3階は、2部屋+トイレ。1階を両親の寝室とするなら、こちらの2部屋が子ども部屋でしょうか。家族構成によって、使い方は大きく変わるでしょう。
屋上は3階の勾配天井を活用したロフトとルーフバルコニー。ここまで洗濯物を持ってくるのが大変ですが、物干しにも出来ますし、家族団らんのためのセカンドバルコニーとしても利用できます。
近くで花火大会があれば、きっとここが宴会場になるのでしょう。
3階建てであれば、夫婦+子ども二人はゆったりと暮らせます。
狭小住宅ならではの、コンパクトでシンプルな暮らしが実現できますが、やはり収納の面では苦労する部分もあるかもしれません。
狭小住宅の間取り10坪のスモールハウス③生活も趣味も楽しむ10坪3LDK【オレンジハウストーキョー】
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シンプル&モダンなおしゃれスモールハウス。白を貴重とした内装で狭小住宅で、内部が広々と感じられます。
各所に段差を配置して、高さを変えることで空間に広がりをもたせています。
玄関はベビーカーも入れるよう広めに。小さな段差を作って左右に二部屋を用意。
片側は将来部屋が区切れるような仕様になっています。ライフスタイルに合わせて、子ども部屋を増やしたり、趣味の部屋にしたりとカスタマイズが可能。
2階はリビングスペース。スキップフロアを活用した広がりを感じるLDK。壁付けのキッチンんでダイニングを広く確保しつつ、階段を降りればロースタイルリビングによって、天井をより高く感じられるように工夫されています。
寝室に大き目のクローゼットがありますが、リビング上にロフトを設置することで、季節物などをまとめって仕舞えるので、収納力のアップにつながっています。
狭小住宅の間取り10坪のスモールハウス④独身のおひとり様におすすめしたい「俺の城・私の城」【FIT BOND】
延床面積 39.74㎡ 12.02坪。平屋のスモールハウス。
まさにマンションのような間取りです。玄関を入ってLDKにダイレクトイン!
対面式キッチンの横には多目的ルームがありますが、家事室、もしくはパントリーといして活用ということになるでしょうか。
LDKの隣は寝室とウォークインクローゼット。
四角を建物を無駄なく使った間取りですが、やはり狭小住宅では壁付キッチンにした方が、LDKのスペースを有効活用できるので良さそうです。
こちらのハウスメーカーさんは、同様の仕様で2階建ての狭小住宅プランも扱っています。
延床面積 52.16㎡ 15.77坪の2階建て。1LDKのスモールハウス。
1階は玄関を入ると吹き抜けが開放的なLDK。こちらも対面キッチン仕様です。
階段の上ると寝室とウォークインクローゼット。こちらは寝室が9帖ありますので、ゆったりと余裕を感じます。
吹き抜けによって、建物全体がワンフロアといった一体感があります。
この家はぜひ、独身一人暮らしの方にこそおすすめしたいところです。
シンプル&コンパクトな2階建てを独り占め。暮らしやすく、使いやすい、まさに「俺の城、私の城」的な家に仕上がると思います。
狭小住宅の間取り10坪のスモールハウス⑤ ZERO-CUBE 人気の箱型タイプ【ネクスト】
【参照】ネクスト/(カタログ取り寄せはこちらから)
フランチャイズ展開をしている人気の箱型住宅ZERO-CUBE のスモールハウスです。
こちらは縦長タイプ。
- 延床面積/72.03㎡(21.78坪)
- 1F床面積/39.74㎡(12.02坪)
- 2F床面積/32.29㎡(9.76坪)
の2LDKです。
玄関からは短いホールを経由してLDKへ。対面キッチンの裏側に階段があり、その奥がバスルーム・洗面所になります。中央に階段がありますので、2階へのアクセスという点では、動線がスムーズになって良いかと思います。
2階は吹き抜けで開放的に。クローゼット収納が充実した居室が2部屋あり、夫婦+子ども1人を想定した間取りといえるでしょうか。
無駄を削ぎ落とし、コストも削ぎ落とし、リーズナブルな価格でシンプルライフを実現するコンパクト&おしゃれなスモールハウスハウスです。
気になる点としては、やはり家事動線でしょうか。キッチン横に勝手口があって、そこから庭の物干し場に出られるなどの工夫があると、なお良いかもしれません。
以上、狭小住宅の間取りを5タイプご紹介しました!
【まとめ】狭小住宅の間取りを作る場合のポイントは「暮らす人数と暮らし方」
バラエティ豊かな狭小住宅=スモールハウスの間取り事例をご紹介しました。
狭小住宅の場合、「使える土地が狭く、やむを得ず狭小住宅を建てる」場合と「狭くてもコンパクトな暮らしがしてくて狭小住宅を選ぶ」場合と2パターンあると思います。
前者の場合は、「狭小住宅でもいかに家族が快適に暮らせる住宅にできるか」という部分を工夫する必要があります。この場合、基本的には2〜3階建ての間取りプランになるでしょう。家を建てに伸ばすことで、生活スペースを確保するということです。暮らす人数が増えれば、部屋数も収納も必要になりますので、無駄なく必要なパーツを間取りに収めることが重要になります。
後者の場合は、例えば子どもがいない夫婦のみ世帯や、独身一人暮らしだけど家が欲しい!という方にあてはまるかと思います。
日中は仕事で家にはいないので、休日を中心に、「なんでもすぐに手が届く範囲の生活をしたい」といった要望や「モノをなるべく少なくしたミニマリストな暮らしが好み」といった生活スタイルにはバッチリ合うことでしょう。
現実的に家が狭い、小さいのですから間取りの自由度は当然下がります。しかし、その分、「考えなければならないこと」も少なくなりますし、当然「建築コスト」も下がります。
リーズナブルな価格で、必要十分な、シンプルライフを楽しむためのスモールハウス。現代の多様なライフスタイルを満たしてくれる、貴重な存在であり、今後ますます需要は増えると思います。
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