新築一戸建て住宅というと、2階建て。狭小地であれば3階建てというのがイメージですが、密かに平屋建ても人気になっています。私も、今の家を建て替えるならL字型の平屋がいいなーと思っております。
平屋住宅が人気になってきたことで、これまで2階建てがメインだったハウスメーカーも、平屋住宅のプランを積極的に作り、売り出すようになりました。
そのため、平屋住宅のバリエーションや選択肢が増えるとともに、コストを抑えた企画プランなども登場しています。
そのため、これまでどうしても割高になりがちだった平屋住宅が低コストで手に入るようになってきたということで、「平屋のマイホームが欲しい〜」というご家族にとっては、ありがたい流れですね。
では、いろいろな平屋の間取りを見てみましょう!
実例で見る平屋住宅の理想の間取りプラン。今、人気の15パターン!
それでは実際に、大手ハウスメーカーから地域密着の中規模ハウスメーカーまで、平屋住宅の間取り図・事例・プランを見ながら、理想の間取りのヒントを考えていきましょう。
平屋住宅の間取り事例①セキスイハイムの平屋:子育て中家族向けの3LDK
<参照>セキスイハイムホームページ/(カタログ取り寄せはこちらから)
夫婦+子ども2人の標準的な4人家族でも十分に暮らせる3LDK。子ども部屋もしっかり別々に2部屋完備し、リビングの奥の畳スペースは、洗濯物を畳んだりする家事スペースとしても、お父さんのごろ寝スペースとしても、子どもたちの遊び場としてもフレキシブルに活用できます。
平屋ならではの傾斜した天井を活かして、リビングの上は開放感のある吹き抜けに。リビング・ダイニングからは、庭に面したウッドデッキに出られるので、天気の良い日はここでバーベキュー、夏になったらプールで遊ぶのも良いですね。
キッチンと洗面所・お風呂が隣接していて、ちょっと窮屈ですが、キッチンに立ちながら、洗濯機を回して、お風呂を入れてと家事動線はスムーズなので、お母さんの仕事ははかどると思います。
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平屋住宅の間取り事例②セキスイハイムの平屋:大人の夫婦におすすめの1LDK+書斎+小屋根裏
<参照>セキスイハイムホームページ/(カタログ取り寄せはこちらから)
夫婦二人暮らしに最適なコンパクトな平屋住宅2LDK。ちょうどよい大きさのLDKに主寝室。お父さんの長年の夢だった書斎スペースのしっかり完備。
平屋の場合、収納スペースの確保が大変なのですが、大きめの何度を用意して、整理がしやすくしてあります。広めのウッドデッキで庭を眺めながら、夫婦でティータイムなんて最高ですね。
面白いのは、リビングに直結した小屋根裏。このスペースがあるだけで、来客が来た時のゲストルーム(帰省したお孫さんが泊まるにも良いですね)や、普段あまり使わないものや季節物の収納場所としても利用できます。
こうした小さい部屋が1つ余計にあるだけで、暮らしにゆとりが生まれます。
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平屋住宅の間取り事例③パナホームの平屋:中庭を中心とした自然と暮らす家
パナホームでは、ライフスタイルに合わせた多彩な平屋プランを提案してくれます。その中から、「中庭を中心に、人と自然が豊かにふれあう家」というスタイルの平屋をご紹介。
<参照>パナホームホームページ/(カタログ取り寄せはこちらから)
夫婦と長女の3人暮らしとかなり具体的に家族のライフスタイルを設定して、それに合わせた「理想の平屋住宅」を提案しています。
こちらの間取りで特徴的なのは、やはり庭です。家庭菜園をしたり、愛犬と遊んだりとフル活用の庭が、リビングや寝室に面しており、明るい日差しが差し込む窓の外を見れば、自慢の庭があるという「至福の朝」を毎日、実感することができるでしょう。
生活スペースをかなり近づけた間取りになっていますので、家事動線、生活動線は抜群です。
中庭のある平屋が良い!という方には、こちらの記事がおすすめです。コの字型、ロの字型、芝生の中庭、ウッドデッキの中庭などおすすめ7パターンをまとめました
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平屋住宅の間取り事例④富士住建の平屋:1LDK+屋根裏部屋。夫婦で暮らすゆとりの家
続いては、埼玉県を中心に「完全フル装備の家」を展開する中堅ハウスメーカーの「富士住建」がプロデュースする平屋住宅の間取り実例です。
<参照>富士住建ホームページ/(カタログ取り寄せはこちらから)
夫婦二人暮らしを想定した1LDKのコンパクトな平屋です。特徴的なのは、人が中に入れるくらい広いシューズクローク。靴はもちろん、家庭菜園のための用具や買い物用カート、ゴルフバックなどを置いておくことができます。
シューズクロークも含めて、平屋では限られたスペースでどうやって収納スペースを確保するかが大きなポイントです。玄関ホール周りに小さな収納法複数配置し、メイン収納は寝室の中のウォークインクローゼット。
屋根裏に8帖の小部屋を用意したことで、季節物など常に使わないものは、入れ替えて収納することが可能になっています。やはり、平屋の場合でも、小屋根裏を利用するなど「縦方向の居住性や収納性」を上げることで、より快適な暮らしになるよう工夫できるということでしょう。
平屋住宅の間取り事例⑤富士住建の平屋:2LDK・出入り口が2つある和室で動線をスムーズに
こちらも子どものいる家族というよりは、夫婦二人暮らしを想定した平屋の間取りプランです。シューズクロークに広めのホール、洗面所と面積が広い分、ゆったりとしたつくりで、収納もたっぷり。
和室に二箇所出入り口があることで、玄関側とリビング側の2方向から自由に回遊できるため、生活動線がスムーズになるよう工夫されています。ただ、和室が「通り抜けるための通路」になってしまうともったいないので、そこが注意点でしょう。
平屋住宅の間取り事例⑥富士住建の平屋:3LDK・大きなリビングと吹き抜け+ロフトに家族全員が集まる家
こちらは小さい子どものいる家族向けの平屋間取りプランです。3LDKで子ども部屋は1つですが、子どもが大きくなったら夫婦は和室に寝ることにすれば、6帖の部屋をそれぞれ子ども二人に用意することも可能です。LDKが20帖と広く、吹き抜けになっており開放感は抜群。
さらに和室の上部分にロフトがあるので、例えば、子どもたちの遊び場として活用し、お父さんはリビングでテレビ、お母さんはキッチンで料理と、それぞれ好きなことを楽しみながらも、大きな1つのフロアで時間を共有できるという平屋ならではのメリットを実現できます。
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平屋住宅の間取り事例⑦横尾材木店の平屋:3LDK・LDKを中心とした家族の顔が見える家
<参照>横尾材木店ホームページ/(カタログ取り寄せはこちらから)
こちらの間取りは家族4人(夫婦+子ども二人)を想定した平屋の間取りプラン。回遊はできませんが、すべてがファミリーラウンジという名前がついたLDKを経由した動線になっているので、「家族の顔が見えやすいように」という希望を持っているご家族にとっては、最適なプランでしょう。
LDKを長方形の一直線にすることで、それほど面積が広くなくても、ゆとりのあるスペースを感じられるようになっていますが、例えばキッチンを「壁付けキッチン」に変更すると、さらにLDKに余裕ができ、開放的な空間ができあがるでしょう。
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平屋住宅の間取り事例⑧はなまるハウスの平屋:2LDKを3LDKにできる変化する間取り
<参照>はなまるハウスホームページ/(カタログ取り寄せはこちらから)
今は小さい子どもの子育てが生活の中心だけど、子どもがだんだんと成長し、家を出て独立、夫婦ふたりだけになる。その時々の必要に応じて、住まいのカタチを変えられる可変型の平屋住宅間取りです。
シンプルな2LDKなのですが、12帖の洋室は中央で間仕切りができるオプションが設定されており、子どもの数や将来の展望に合わせて、カスタマイズできます。水回りを一箇所に集めて、家事動線はスムーズに。余計なものがない分、コストも下げて新築を建てることが可能です。
家事動線の整え方については、こちらの記事「ランドリールームとキッチンの家事動線を整えた「ラク家事間取り」」にまとめてありますので、読んでみてください。
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平屋住宅の間取り事例⑨ミサワホームの平屋:北玄関にして南向きの部屋を増やした明るく開放的な間取り
参照:ミサワホーム
北側に玄関を配置することで、リビング、寝室、子ども部屋の3室がすべて南向きになり、窓から明るい日差しが差し込む開放的な間取りに仕上がりました。
20帖の広々LDKは、セカンドリビングとも言えるウッドデッキ、そして庭へと広がり、使い勝手も良好。何より、家族が一番使うLDKが明るく、過ごしやすくなるのは最大のメリットです。
実は我が家も北玄関で、リビングが南向きという恩恵を感じています。
しかしその分、真夏は強烈な日差しが降り注ぐ点、そして、北側の玄関やお風呂場は少々暗く、涼しくなるというデメリットも併せて検討する必要があるでしょう。
平屋住宅の間取り事例⑩ クレバリーホームの平屋:「プチ世田谷ベース」としても使える趣味の空間がある大人の平屋
ある一つのテーマに特化した「コンセプトのある平屋プラン」を提案してくれるクレバリーホームが推奨する大人の平屋プランです。
平屋プランとしては、「家主のセンスが光る坪庭」があるというのが一押しポイントなのですが、ぶっちゃけた話、そんなものはどうでも良いです。
特筆すべきは、この「ホビールーム」です。
庭、そして玄関から直結できる土間仕様のホビールームは、まさに「プチ世田谷ベース」としても利用できる大人のオトコのガレージ空間として最適。
趣味のバイクやラジコンをいじったり、日曜大工や陶芸、ゴルフの練習まで、様々な趣味に使えます。
ご夫婦はもちろん、「趣味に生きるお一人様」の一人暮らしにもおすすめした平屋の間取りです。
平屋住宅の間取り事例⑪ 三井ホームの平屋:囲炉裏と土間のあるスローライフのための和風平屋2LDK(30坪)
田舎暮らしは相変わらず人気ですが、田舎の古い家といえば、ひろーい土間があるのが定番でした。私のおばあちゃんの家にもありますが、この「土間」というシステム、使いようによっては非常に便利であることに最近気づきました。
土間は靴のまま「作業場」として使えます。
家庭菜園で採ってきた野菜を土間で洗ってキッチンへ。
濡れたり、どろんこで帰ってきた子どもたちを土間で拭いてから家に上げる。
三輪車や外で使う道具をすぐ取り出せるように収納しておくなど、「家の中と外を効率的に繋げる役割」をしてくれるのが土間なのです。
さらにこの間取り、憧れている人も多いでしょう「囲炉裏」がついているのが最大の特徴。
「古き良き縁側」とも言えるデッキともつながった囲炉裏の和室でのんびりと過ごす生活。
スローライフを満喫したい人にはうってつけの平屋間取りプランです。
平屋住宅の間取り事例⑫ 清水工務店の平屋:夫婦+子ども二人に最適なLDK中心のラク家事間取り
育ちざかりのお子様がいるご家族に最適な平屋の間取りです。
混み合いがちな広い玄関ホールには、靴はもちろん、外で使う道具類をまとめておける玄関収納がプラス。
ゆったりLDKには和室が繋がり、さらに広くもなります。
LDKを中心に、子ども部屋、夫婦の寝室がバランスよく配置され、家族が自然とリビングに集まる生活動線に。
水回りもコンパクトにまとまっているので、奥様大賛成の「ラク家事間取り」と言えるでしょう。
子育て世代なら、「シニア世代のサポートを受けやすい二世帯住宅」も考えどころですね。60坪くらい面積があれば「平屋を2つ重ねる」という感覚で、二世帯住宅がつくれます。
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平屋住宅の間取り事例⑬ 一条工務店の平屋:収納スペースを効果的に配置したラク家事間取り3LDK(29.9坪)
こちらも夫婦+子ども二人を想定した、ラク家事間取りです。
約30坪と決して大きい面積ではありませんが、移動のためのスペースをなくし、パウダールームやランドリールームといった「つなぎの部屋」をうまく活かして、十分な居住スペースを作り出しています。
キッチンから、洗濯物をしまったり、たたんだり、家事スペースとして使えるランドリールームにアクセス。ランドリールームは脱衣所、バルルームに直結しているので、洗濯物を「洗う、干す、たたんでしまう」の作業がスムーズです。
LDKは少々小さめですが、広いウッドデッキをセカンドリビングとして使用できますし、開放感はばっちりです。
玄関脇に収納がついているのもありがたいですね。
平屋住宅の間取り事例⑭ 住友林業の平屋:すべての部屋に窓が2つ。心地よい風が通る4LDK(31坪)
間取りを作ろうと思うと、部屋の配置ばかりに目が言って、基本的な機能性について見落としがちになります。
一戸建て住宅、特に二階がない平屋にとって、通風や採光が十分かどうかは重要なポイントです。
この間取りは、平屋建てで人気のL字型。しかも、すべての部屋に窓が2つ以上あるというありがたい間取りです。
窓があることで、風通りも良くなりますし、明かりもしっかり取り入れられます。
ウォークインクローゼットから直接、玄関ホールにアクセスできるという動線も、使い勝手が良さそうです。
平屋住宅の間取り事例⑮ ダイワハウスの平屋:3人暮らし。玄関からリビング、和室までひとつながりになる鉄骨造りの3LDK(28.7坪)
こちらはダイワハウスで実際に建てられた平屋の間取りです。
ポイントは、玄関脇に設置された小上がりの和室。2箇所の出入り口を開放することで、玄関から和室、LDKまでが一直線に広がるという開放的な間取りです。
北玄関なので、暗くなりがちですが、廊下の天井に光を通す白格子を採用して、そのデメリットを改善。
リビングには大開口の窓を配置し、南からの陽光が降り注ぎます。このスペースは、屋根勾配を活かした吹き抜けになっているので、天井が高く、平屋なのに圧迫感を感じない仕様になっています。
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まとめ:平屋建てには「良い間取りを作るポイント」がある。シンプルであるがゆえの奥深さ!
間取り図を見ていると、本当に家づくりへの夢が広がっていきます。各メーカーとも、それぞれ特徴があって面白いですね。
ここで一つ注意点です。平屋の場合、一般的な2階建て住宅とは少々異なり、間取りやプランニングの段階で快適に暮らすための工夫が必要になります。
日本の場合、決して広大ではない限られた土地の面積を使って家づくりをしなければならないという事情があります。フロアが1階しかない平屋は、どうしても小さいスペースの中に、リビングや水回りや子ども部屋や収納など、様々な機能を持った部屋をうまく配置しなければなりません。
「シンプルがゆえの難しさ」が平屋住宅にはあるということですね。
それでは、平屋住宅に関する知識がたっぷり蓄えられたところで、実際に皆さんが理想とする平屋住宅の間取りを作ってみましょう。